2016.06.01
朝の出来事
私は朝、通勤途中で踏み切りをわたります。その日も踏み切りをわたる為に遮断機の前に立っていました。見ると向かい側に3人の親子が居られました。一人は車椅子に乗った高齢の女性、押し手も年配の女性、もう一人は小学生の女の子。遮断機が上り、皆が踏み切りを渡る中、その親子は何か困った様子でした。見ると車椅子がレール横の溝を越えることが出来ないようでした。この踏み切りは人や車が通行する部分はゴムのマットが敷設されておりコンクリートむき出しではないのですが、電車の特性上、レールの横には溝が設けられています。この溝を車椅子では渡れないようでした。私は持っていたかばんを対側へ置き、押し手を代わってもらい前輪を上げながら渡ろうとしましたがハンドルを下へ押すだけでは前輪が上りません。仕方なく、また押し手を代わってもらい、私は前かがみになりながら4本のレールを超えるたびに前輪を持ち上げてようやく渡りきることが出来ました。後でわかったことですが、車椅子にはティッピングバーというものが後輪の内側にあり、ハンドルを下へ押すのと同時にこのティッピングバーを踏むことで前輪が持ち上がる仕組みになっていることを知りました。普段何気なく見ていて車椅子も簡単に扱えるものと思っていましたが、体験して初めてわかりました。
踏み切りを渡る際に、押し手の女性が私の時間を気遣ってくださいましたが、踏み切りに居る時点で電車に乗り遅れることはありませんでしたので安心でした。あと、私が対側に置いたかばんをその小学生の女の子が大事そうにもっていてくれたことがうれしかったですね。